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韓国紙「コリア・タイムズ」主催の討論会で、韓国の主要カジノ企業の幹部たちが規制緩和の必要性を強く訴えました。
2030年の開業に向けて着々と建設が進む大阪の統合型リゾートMGM大阪に対し「韓国のカジノ業界はこのままでは太刀打ちできない」と強い危機感を募らせているようです。
昨年4月に着工した大阪湾の人工島・夢洲に建設中の日本初のカジノ統合型リゾート「MGM大阪」は、総事業費は約1兆4,000億円(約100億米ドル)に達する見込みです。カジノだけでなく、国際会議場・展示施設・ホテル・商業施設が一体となった複合施設で、アジアでトップクラスのカジノリゾートになると見られています。
アジア各国のカジノ業界がこの巨大プロジェクトに脅威を感じていますが、中でも最も神経をとがらせているのが韓国。MGM大阪が開業すれば、年間最大760万人の韓国人観光客が大阪に流れ、約2,700億円もの消費が韓国から失われると試算しています。
現在、韓国には17箇所の外国人専用カジノと、唯一の韓国人も入場できるカジノ「江原(カンウォン)ランド」とがありますが、MGM大阪の開業はこの両者にとって深刻な打撃になります。江原の韓国人プレイヤーが日本に流れるだけでなく、外国人専用カジノにとっても、主要顧客である日本人観光客がわざわざ韓国に来なくなるリスクがあるからです。
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GKL(セブンラック運営企業)キム・オムクォン氏は「MGM大阪の開業によって韓国への観光客は大幅に奪われると、強い危機感を持っている」としたうえで「施設を改善・高度化したいのに、複雑な行政手続きが大きな壁になっている。規制に縛られるだけでなく、成長とイノベーションを後押しするような規制環境を実現してほしい」と述べています。
江原ランドのカジノ戦略チーム長、イ・デシン氏も同様の問題を指摘しました。「国有企業として、新規投資の前には予備的な妥当性調査を何年もかけて行わなければならない。日本のリゾートに対抗するには、行政手続きの大幅な合理化が不可欠だ」。さらに同社のキム・ホセン氏は「政府はK-カルチャーで海外観光客3,000万人誘致を掲げているが、世界水準の統合型リゾートの育成もそれと並ぶ重要な柱のはずだ。政府にはIR産業の育成にもっと関心を持ってほしい」と訴えました。

こうした危機感は企業にとどまりません。昨年8月には大阪で2日間のフォーラムが開かれ、韓国カジノ統合リゾート協会と韓国観光学会の主催のもと約50人の専門家・行政関係者が集いました。韓国観光学会のソ・ウォンソク会長は「韓国のカジノ・観光産業が飛躍するには、現在の枠組みを超えた新しい政策が必要だ」と明言しています。
学術界からもカジノ業界の変革を求める声が上がっています。カンウォン国立大学のイ・ジェソク教授は「韓国のカジノを単なるゲーミング施設から、訪問者が本当に滞在したいと思う総合エンターテインメントの場に変えなければならない」と提言。統合リゾート観光研究センターのイ・ミンジェ理事は「業界の財政的な貢献が地域住民に直接伝わるような仕組みが必要だ」と述べています。
こうした動きの中で、業界内や専門家からは「江原ランド以外のカジノも段階的に自国民へ解禁すべきでは」との声も上がっています。

危機感を背景に、各社も手をこまねいているわけではありません。カンウォンランドは総額3兆ウォン(約3,000億円)を投じた大規模リゾート改造計画を進行中で、遊歩道の整備・ウェルネスセンターの建設・ラグジュアリープールヴィラの開発など非ゲーミング施設の充実に注力しています。現在20%にとどまる非ゲーミング収益の比率を40%まで引き上げることが目標です。GKLも、施設競争力の強化を模索し続けています。
大阪MGM大阪の2030年開業は、アジアのカジノ・IR業界の勢力図を塗り替える一大イベントです。韓国政府が業界の声にどう応えるか、そしてMGM大阪がどんな姿で開業するのか、カジノ・IR業界の行方は、単なるギャンブルビジネスにとどまらず、アジアの観光・経済の未来を左右する重要なテーマとなっています。
参考元:
Inside Asian Gaming: Korea’s Kangwon Land and Grand Korea Leisure call for easing of regulatory hurdles to ward off threat of MGM’s Japan IR
Inside Asian Gaming: South Korea’s gaming and tourism industries call for overhaul of regulatory framework amid rising regional competition
World Casino News: Korea Casinos Push Reform Ahead of Osaka IR Rivalry
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