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アメリカのカジノ運営大手MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM Resorts International)の子会社であるMGM Yonkers Inc.は、ニューヨーク州ゲーミング委員会および施設立地審議会に対し、カジノライセンスの申請を行ったと発表しました。
MGM Yonkers Inc.がカジノライセンスの申請を行ったのは、同社が現在ニューヨーク州ヨンカーズで運営する施設『Empire City Casino(エンパイア・シティ・カジノ)』です。
エンパイア・シティ・カジノは元々は競馬場に併設された州のロッテリー委員会の監督下にあるVLT(ビデオ・ロッテリー・ターミナル)施設で、2019年に MGM Resorts が買収しました。VLTは、スロットマシンのような電子ゲーム機のみが設置可能な準カジノ的施設のため、現在はカジノという名が付いていてもディーラー付きのテーブルゲームは提供されていません。
そこへMGMはこのたび、約23億ドル(約3,600億円)規模の投資をかけて、エンパイア・シティ・カジノを本格的なIRカジノに改装・拡張する計画を打ち出しました。計画には以下が含まれています。
これにより、バカラやポーカーなどのディーラー付きテーブルゲームやスポーツベッティングが可能になり、Empire Cityは本格的なIR(統合型リゾート)としての機能を持つようになります。
MGMの提案では、カジノからの税収のうちヨンカーズ市に10%、ウェストチェスター郡に5%、ロックランド郡とパトナム郡にそれぞれ2.5%と計20%が地元に還元される計画です。加えて、地域雇用創出や観光客の呼び込みによる経済波及効果も期待されています。
エンパイア・シティ・カジノの他にも、ニューヨーク州は州南部に3つの新規カジノライセンスを発行する計画を進めています。ライセンス付与の条件は、
となっており、MGMの他にもライセンス取得を目指していた事業者として、ウィン・リゾーツ(Wynn Resorts)、ラスベガス・サンズ(Las Vegas Sands)、マレーシアのゲンティン(Genting Group)などがありましたが、ウィンとサンズはすでにレースから撤退しています。
エンパイア・シティ・カジノへのフルカジノライセンス取得に向けた投資はMGMリゾーツにとって戦略的な一手であり、ニューヨーク州南部のIR開発の象徴的な案件です。今回の申請が承認されれば、2029年中頃までの完工を目指し、地域経済と雇用、観光の三本柱で大きなインパクトを与えることが期待されています。
MGMは、グループ全体ではほぼ同時期に日本への開業も控えており、攻めの経営姿勢を続けるMGMに今後も注目が集まります。
参考元:
MGM Resorts International プレスリリース(2024/6/27)
New York State Gaming Commission – Request for Applications (RFA)
Casino.org / CDC Gaming Reports
Yonkers Times / Westchester Business Journal
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