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2025年上半期、韓国における外国人専用カジノの業績で特に注目を集めているのが、済州島に位置する「済州ドリームタワー」の急成長。圧倒的な集客力と売上の伸びを見せ、ソウルや釜山で老舗カジノ「セブンラック」を運営するグランド・コリア・レジャー(GKL)を上回る勢いとなっています。
今年6月、ドリームタワーのテーブルドロップ(顧客がチップ購入に支払った金額)は2,192億1,000万ウォンに達し、前月比12.9%増、前年同月比89.6%増という驚異的な成長を記録しました。
一方、グランド・コリア・レジャー(GKL)が運営するソウル・釜山の3施設(いずれもセブンラックブランド)の6月売上は348億1,000万ウォンで、前月比では13.6%増加ではあるものの、前年同月比6%減。
売上面でもドリームタワーは358億ウォン(うちテーブルゲームが343.6億ウォン、マシンゲームが14.4億ウォン)と、GKLをわずかに上回っています。特にテーブルゲームの好調さが目立ちます。
2025年上半期の累計売上は、GKLが約2,099億ウォン(前年比+9.0%)であるのに対し、ドリームタワーは約1,946億ウォン(前年比+42.5%)を記録。金額ではGKLが上回っていますが、成長率ではドリームタワーが圧倒しています。
さらに、ドリームタワーのテーブルドロップの累計は前年同期比で43.6%増となっており、顧客の賭け金が大幅に増加していることが分かります。
ドリームタワーの業績が好調な背景として、統合型リゾート(IR)として開発されている点があります。
150卓以上のテーブルゲーム、300台のスロットマシン、高級ホテル、スパ、屋外プール、スカイデッキなどを備えています。単なるカジノではなく、観光やリラクゼーションも含めた「滞在型リゾート」としての魅力が、多様な客層を引きつけているといえるでしょう。
済州島は韓国を代表するリゾート観光地であり、外国人観光客の回復が急速に進んでいるエリアです。2025年6月には、ドリームタワーのカジノ来場者数が51,515人を超え、過去最多を更新しました。アジア各国からの直行便の増加も追い風となり、観光とカジノを同時に楽しむスタイルが定着しつつあります。また済州島はCOVID-19回復後の観光回復の恩恵を最も享受しており、2023年には利益が前年比+249%と報じられています。
そもそも済州島への訪問者自体が、ソウルや釜山よりもリゾート地ならではの休暇利用者が多く「カジノ+観光」という組み合わせを求める客層にフィットしており、加えてソウルなどの都会と比べ他にやることがない(=カジノ目的の来訪者が多い)という点が大きく寄与しています。
一方で、GKLが運営するソウルや釜山の外国人専用カジノは、立地条件に恵まれているものの、施設自体はビジネス客や短期滞在客向けの性格が強く、済州島のようなIR型施設と比べて収益構造に限界があります。
GKLの2025年上半期のドロップ額(チップ購入額)は前年同期比で6.2%減の約1兆7,400億ウォンとなっており、来場者数の回復にもかかわらず、客単価や滞在時間の短さが利益面での足かせとなっています。
今後の韓国の都会型カジノ市場は、いかに観光客を長く滞在させるかの工夫がより重要になるでしょう。韓国のカジノ産業は今「都市型カジノからリゾート型カジノへ」という転換点を迎えているのかもしれません。
参考元:
GGR Asia:Jeju Dream Tower casino table drop, visitor tally at all-time monthly high in June
Asia Gaming Brief:
Jeju Dream Tower casino with record visitor numbers in July
GKL reports 4% annual growth in casino sales despite monthly decline
IGamingToday:Jeju Dream Tower Achieves Record as Korea’s Foreign-Only Casinos Regain Momentum
Sigma:Jeju Dream Tower records second highest casino sales
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