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先月大阪のIR(カジノを含む統合型リゾート)が着工したばかりですが、早くも次のIRの話題が出始めています。現在大阪でのIR開業に向けて着々と準備が進む中、政府は「次の候補地」を年内にも本格的に選び始める方針だそうです。
注目されているのが東京都と、いち早く報道が動いた北海道。どちらもこれまで誘致には至りませんでしたが、今回のタイミングで“再チャレンジ”や“新たな参入”の可能性が出てきています。
現在開業に向け具体的に動いているのは大阪だけですが、IR整備法の制定によると実はIR区域は最大で3か所まで整備できる仕組みになっています。すでに認定された大阪府に続き、残りの2枠をどこにするかが、今後の大きな焦点なのです。
昨年11月には、政府が非公式に実施した意向調査で、複数の地域が「興味あり」と回答したとのこと。それを受けて、今年の夏以降、候補地の選定作業が動き出すと見られています。
北海道は2019年1月に第一回IRショーケースを開催したり、米事業者のハードロックが苫小牧にIR誘致を目指して動いていたこともあり、当初からIR誘致に積極的な自治体のひとつでした。
一方で、恵まれた大自然を有する北海道にとって、大規模開発による環境破壊は大きな懸念でした。限られた期間で環境への適切な配慮を行うことは不可能であるとの判断から、北海道の鈴木知事は2019年11月、IRの招致を一度見送ると表明。苫小牧市の岩倉市長(当時)は「事業者は、このチャンスを逃すともう投資しないのでは」と落胆の声をあげていました。
ただ、誘致断念の表明時にも知事は「来るべき時には挑戦できるよう準備を進めていく上で一旦は見送る」という主旨の発言をしており、北海道の推進派議員達もその後も諦めず、一昨年12月には北海道へのIRの誘致に関する勉強会を開くなどの活動を続けていました。今月6日にも地元紙が本件についていち早く報じており、道内でも観光業を盛り上げたいという声は根強く、今回の政府の動きに合わせて再検討が進む可能性があります。
加えて、かねてからIRには基本前向きだった東京都も、ここにきて改めて「観光資源の活用」や「インバウンドの需要回復」などを背景に、関心を示し始めているとも報じられています。
IRが来れば観光客も増えて、雇用も生まれる。そんな期待は確かにあります。特にコロナで打撃を受けた地域では「IRで地域を元気にしたい!」という声も聞かれます。
一方で、ギャンブル依存のリスクや、環境への影響を心配する人たちも多く、地域によっては賛否が大きく分かれることも事実で、選挙のたびに候補者が落選を恐れてIRへの積極性がトーンダウンしがちでなかなか話がまとまらないという経緯が各地でありました。
政府は2025年後半から本格的に候補地の選定を進めていき、2027年末までに最大2か所を新たに認定する見通しです。
まだ正式な立候補表明は出ていませんが、今後の自治体の動きや、住民との対話がどのように展開されるかが大きなポイントになりそうです。
参考元
北海道新聞:観光回復、IR推進再び 道内経済界に待望論 ギャンブル依存なお懸念
ハードロック・ジャパン:日本の苫小牧IR計画
統合型リゾート産業展:第1回 北海道IRショーケース
弁護士JP:北海道カジノ含む “統合型リゾート施設(IR)”計画断念から再検討へ?
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