03-4500-2225
営業時間:10:00~19:00(平日)
03-4500-2225
営業時間:10:00~19:00(平日)
クラップスの遊び方シリーズ第7回目です。
最初から読む↓
さて、ここまで6回にわたって基本ルールの説明+シューターについての基礎知識をご紹介してきました。実際にプレイする場では、ここまでの全6回分の内容が実践するすべてであることが多いかと思います。
…が、ルール自体はまだまだあります。ここから先は知らなくてもあまり差し支えないので前回までを初級、今回以降を中級としていますが、内容としては特に難しくなるわけではありません。安心して読み進めてください。
さて今回の内容ですが、実はクラップスにはこれまで学習した賭け方と「真逆の賭け方」が存在します。その代表が、今回ご紹介する「ドントパス」です。
どこかでクラップス関連の動画や記事に触れたことがある方なら「ドントパスラインには賭けないのがマナー」なんてことを聞いたことがあるかもしれません。
え、なんで賭けちゃいけないの?そもそも真逆ってどういう意味?
今回はそんな「ドントパスライン」について詳しくご紹介していきます。
ドントパス(Don’t Pass)ラインとは、パスしない、というその名の通りパスラインの逆に賭けることです。パスラインの真逆に賭けるということは、結果も真逆。パスラインが配当されるときはドントパスは没収となり、パスラインが没収となるときはまドントパスが配当になります。
以下具体的に「カムアウトロールのとき」と「ポイントロールのとき」に分けてひとつずつ見ていきましょう。
ドントパスラインもパスライン同様、カムアウトロールでのみ置くことができるベットです。つまりカムアウトロールでは、パスライン、またはドントパスラインのどちらかにベットします。
ドントパスラインにベットした場合は
となります。12が勝ちではなく引き分けというところだけ除けば、パスラインのほぼ逆ですね。
ポイントが4〜10のいずれかに決定してポイントロールに移行した場合もやはり、パスラインの逆になります。
パスラインは、7より先にポイントが出たら勝ちでしたね。
その逆ということは、つまり、ポイントが7より先にでれば勝ち、ということです。
このように、カムアウトロールもポイントロールも、パスラインが配当されるときはドントパスは没収となり、パスラインが没収となるときはまドントパスが配当になります。
さてここであらためてこの表をおさらいしましょう。
7は、4〜10のどの数字よりも出る確率が高いのでしたね。つまり、ドントパスラインのベットはポイントロールに移行したらどの数字よりも勝つ確率が高いのです。
あれ…じゃあパスラインよりドントパスラインの方がいいのでは?と思われたかもしれませんが、これはあくまでもポイントロールに入ってからの話。ポイントロールは、カムアウトロールを無事通過してからでないと始まりません。
ではカムアウトロールでの勝率はどうでしょうか。カムアウトロールでのドントパスは
勝敗に関係ある出目の数合計11通りのうち、勝ちはたったの3通りしかない。
つまり、ドントパスへのベットは、カムアウトロールで没収されてしまう確率が高いのです。ここがドントパス最大の難所です。
勝ちより負けが倍以上ある!これはやはり良くないのでは…というのも早計で、4〜10が出たら有利なポイントロールへ移行することを忘れてはいけません。4〜10の出目は合計24通り。24/36、つまり3回に2回は勝率が上がるポイントロールへと移行するのです。
まとめると、カムアウトロールにおけるパスラインとドントパスラインは
パス | 倍の勝率があるカムアウトロールでなるべく配当をもらっておきたい! |
ドントパス | カムアウトロールを無事突破して有利なポイントロールへ移行したい! |
という真逆の立ち位置となるのです。
はれてポイントロールに移行できたら、ドントパスラインにもパスライン同様お得なオッズベットができます。
パスライン同様、やはりオッズベットには特定の賭け枠がありません。パスラインのオッズベットは枠の外に起きましたが、ドントパスラインへのオッズベットはこのように、元のベットにもたれかかかるような感じで少しずらして置きます。
こちらのオッズベットもやはり、ダイスの出現率どおり=ハウスエッジがゼロという、プレイヤーにとってぜひ利用すべきルールとなっています。しかも、ポイントロールが不利な戦いになるパスラインと違い、ドントパスはポイントロールに入ってからのほうが勝率が上がるのです。これは利用しない手はありません。
えっ、じゃあパスラインよりドントパスラインのほうが俄然有利なのでは?!
なんだか夢のような話に聞こえてくるかもしれませんが、もちろんそんな甘い話はありません。
配当倍率がダイスの出現率通り、ということは、出る確率が高いのなら配当は下がる、ということ。
オッズ、の意味を考えてみるとピンとくるのではないでしょうか。例えば競馬。勝つ確率が高い(と思われている)馬はオッズが下がり配当が低くなります。そのまた逆もしかりですね。
では、ドントパスへのオッズベットの配当率を具体的に見ていきましょう。
ポイントの数字 | オッズベットへの配当率 |
---|---|
4 | 1/2倍 |
5 | 2/3倍 |
6 | 5/6倍 |
8 | 5/6倍 |
9 | 2/3倍 |
10 | 1/2倍 |
7は、4または10より2倍出る確率が高い。だから、4または10で勝ったら配当は半分つきます。
7は、5または9より1.5倍出る確率が高い。だから、5または9で勝ったら配当は2/3倍つきます。
7は、6または8より1.2倍出る確率が高い。だから、6または8で勝ったら配当は5/6倍つきます。
パスラインへのオッズベットの配当と真逆であることがわかります。
ドントパス側に賭けた場合、ポイントロールに移行したら勝率が上がります。むしろここからがメインステージです。せっかく勝率が低い第1ステージを突破して有利な第2ステージに移行したのだから、賭け増しした方がいいのです。ましてや賭け増し分はハウスエッジがゼロなのですから、やらないほうがおかしい。理屈としてはその通りです。
しかし、ダイスの出目通りの配当というルールにより、ベット分より少ない額しか配当がつかない。ここが、ドントパスへのオッズの「心理的な障害」になります。ポイント4や10などは、10ドルもらうために20ドル賭けないといけないのです。
賭けた分より少ない額しか返ってこないなんて何だか損な気分ですね。しかしこれはあくまでも出現率どおりのオッズであり、損に感じるのは「気のせい」に過ぎず、しかもポイントが4や10なら勝率は倍もある。たとえ配当が半分しかなくてもオッズは賭けた方がチップが増える確率は高いはずです。にもかかわらず「勝っても10ドルしかもらえないのに負けたら20ドル取られる」というのがどうにも受け入れ難い。これが心理的な障害です。
パス(とカム)のオッズベット同様、ドントパスのオッズにもやはり賭け額の注意点があります。
ポイントの数字 | オッズベットの賭け額 | 元の賭け金への比率 |
---|---|---|
4 | 偶数の額を賭ける | $2に対して$1の配当 |
5 | 3の倍数を賭ける | $3に対して$2の配当 |
6 | 6の倍数の額を賭ける | $6に対して$5の配当 |
8 | 6の倍数の額を賭ける | $6に対して$5の配当 |
9 | 3の倍数を賭ける | $3に対して$2の配当 |
10 | 偶数の額を賭ける | $2に対して$1の配当 |
パス(とカム)のオッズベットと配当が逆になります。4と10は元のベット額の半分しか配当がつかないので、半分にできる数字=偶数でないといけません。5と9は、3ドルに対して2ドルの配当がつくので、3の倍数で賭けてください。6と8は6ドルに対して5ドルの配当がつくので、6の倍数で賭けましょう。
これもやはり、そうしなかった場合でもプレイヤーが損するだけなので厳守必須のルールではないのですが、クラップスをよく知っている人はだいたいそうしているので原則守っておいたほうが「わかってる人」になれます。
ではドントパスへのオッズはいくら賭けられるのでしょうか。
これは「配当がパスラインへのオッズの上限と同等になる額」がベットの上限となります。
仮に「パスラインへのオッズの上限が元のベットの5倍」だとしましょう。
その場合、パスラインに10ドル賭けたらオッズの上限は5倍=50ドルですね。
ということは、ドントパスへのオッズの上限は「配当が50ドルになる額」が上限となります。もしポイントが6または8なら、配当を50ドルもらうには60ドルを賭けないといけません。なのでこの場合、オッズの上限は60ドルとなります。
まとめると
4と10 | パスラインのオッズ上限の倍 |
5と9 | パスラインのオッズ上限の1.5倍 |
6と8 | パスラインのオッズ上限の1.2倍 |
がドントパスへのオッズの上限となります。少々複雑に感じるかもしれませんが、要は「パスラインのオッズへの配当=ドントパスのオッズの上限」ということです
なお「x3 x4 x5」ルールでドントパスのオッズを上限いっぱいまで賭けたい場合は、ポイントの数字が何であっても「元ベットの6倍」が常に上限となると覚えておくと簡単です。オッズを上限より少なく賭けたい場合は、元ベットの6倍より少ない額でベット額のルール(4と10は偶数、5と9は3の倍数、6と8は6の倍数)が当てはまる額を置いてください。
結論から言うと、どっちが得というのは特にありません。パスラインとドントパスラインは真逆の結果に賭けているので、概ねそうなります。
厳密にいうと本当にわずかだけドントパスのほうが総合的なハウスエッジは低いのですが、いちプレイヤーが遊ぶ範囲では影響のないレベルなのでどちらも同等と思っておいてほぼ問題ないです。
どちらも同じ、なんなら厳密にはドントパスのほうが若干有利なのに、なぜ一般的に「ドントパスは賭けないもの」のように言われているのでしょうか。
実はこれはかなり語弊があります。実は「賭けてはいけない」などというルールはありません。ぜんぜん、賭けていいのです。ただ、なんというか雰囲気的に「プレイヤーサイドは皆で一丸となってハウス(カジノ)をやっつけよう!」といった空気があり、テーブル一体となって盛り上がるのが作法、みたいなところがあるでそういう慣習があるというだけのことです。ダークサイド、なんて言われるのも、みんなと真逆の側に賭けているので、ちょっと天邪鬼のような雰囲気が出てしまうからでしょうか。
そんなわけで多くの人がパスライン側にかける分、特にシューター(ダイスを投げる役)が回ってきたときは「ドントパスに賭ける=テーブル全体を敵に回す」みたいな雰囲気になる可能性が高いので、避けた方が無難と言われています。ですので、空いてる時間帯で他にプレイヤーが誰もいないテーブルだったら好きなように遊んでもまったく問題ないです。
なんだか今日は7ばかりでるな、それなのにポイントロールではクラップスナンバー(2、3、12)ばかり出るな、なんてときは、ドントパスに賭けてみたら意外とチップが増えるかもしれません。
ドントパスは、これまでの内容をしっかり理解していれば、その逆というだけなのでまったく難しいことはありません。賭け額や配当がちょっと混乱するかもしれませんが、配当はディーラーが行うので覚える必要はないですし、賭け額もわからなくなったら聞けば大丈夫です。
さて勘の良い方なら想像がついていることと思いますがこの「真逆シリーズ」はこのあとも続きまして、次回はカムベットの反対「ドントカム(Don’t Come)」です。こちらもやはり、カムと今回のドントパスをしっかり理解していればまったく難しいことはありません。
ルールがやたら多いクラップスですが、あともう少しで完全制覇です。次回もお楽しみに!
次の記事を読む↓
あわせて読みたい