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愛知県、IR誘致に向けた提案公募を開始 募集要項の内容を徹底解説

愛知県がIR実現に向け具体提案公募開始

愛知県が2026年4月1日より、統合型リゾート(IR)の事業の事業実施に係る具体的な提案の公募を開始しました。

昨秋より本格化していたIRカジノについての意見募集の結果を受け、ついに正式な公募へと踏み出した今回の動き。事業選定は2026年秋〜2027年春を見据えており、愛知のIR誘致が一気にギアを上げた感があります。本記事では、公開された公式資料をもとに、この公募の内容を詳しく解説します。

目次

公募に至った背景

愛知県は2026年2月25日から3月19日にかけて、民間事業者を対象にIR事業の実現可能性に関する意見募集を実施しました。その結果、計15社が意見を提出。うち4社が中部国際空港島においてIRの整備・運営主体となることへの関心を示しました。

「愛知には世界クラスの統合型リゾートを創出するチャンスがある」「国際ゲートウェイと直結する希少な立地で、潜在力が高い」といった前向きな評価が複数の事業者から寄せられており、民間側の強い関心が今回の正式公募につながっています。

また先月13日には国がIR申請期間(2027年5月6日〜2027年11月5日)を定める政令が公布・施行。誘致活動へのタイムラインが固まったことも、県が具体的な提案募集へと踏み出す後押しとなっています。

事業の概要

今回募集するのは、中部国際空港島(常滑市セントレア4丁目・5丁目地内)における約50ヘクタールの県有地に特定複合観光施設(IR)の設置・運営にする動き向けた具体的な提案です。

愛知県が掲げるビジョンは、「MICEを核とした国際観光都市」の実現です。国際空港に隣接し、すでに愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)が整備されているこの立地で、世界から来訪者を惹きつける大規模リゾートを目指します。

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求められるIR施設の種類と規模

実施方針では、IRを構成する施設について以下のような要件が定められています。

施設の種類主な要件・規模
国際会議場・展示等施設最大会議室が3,000人以上収容、展示面積6万㎡以上(Aichi Sky Expoを設置運営事業者に売却)
宿泊施設全客室の床面積合計がおおむね10万㎡以上
魅力増進施設日本の伝統・文化・芸術・産業観光などの魅力を世界へ発信
送客施設空港・鉄道駅の隣接立地を活かし、県内外の各地への周遊を実現
来訪及び滞在促進寄与施設ファミリー層をはじめ多様な来訪者が楽しめる一流のエンターテインメント施設
カジノ施設IR施設全体の床面積の合計の3%を上限

※依存症対策・治安対策等を適切に実施することが前提条件となります。

カジノはIR全体のわずか3%以下に過ぎず、施設の大部分はMICEや宿泊、エンターテインメントに充てられます。この割合は法律で定められた上限であり、目指すのはあくまで「カジノ付きのホテル」ではなく「MICEを核とした国際観光拠点」です。

今後のスケジュール

参加表明書の提出から候補者選定まで、大まかな流れは以下の通りです。

募集要項の公表・公募開始2026年4月1日(水)
参加表明書等の提出公募開始後に受付
参加資格審査書類の提出参加表明後に設定
守秘義務対象資料の貸与参加資格審査通過者へ開示
競争的対話の実施参加資格審査通過者と実施
提案審査書類の提出・提案審査競争的対話を経て実施
設置運営事業候補者の選定(予定)2026年秋〜2027年春
区域整備計画の作成・国への認定申請選定後、常滑市・県議会の同意等を経て
国のIR認定申請期間2027年5月6日〜2027年11月5日

※日程は変更となる場合があります。

事業者の選定プロセスと審査方法

候補者の選定は2段階で実施されます。まず参加資格要件の充足を確認する「参加資格審査」を行い、通過した事業者のみが「提案審査」へと進む仕組みです。

提案審査では、有識者等からなる評価委員会が書類審査とプレゼンテーションの両方を通じて評価を実施します。審査は各項目をS〜Eの6段階で評価し、配点に対して100%〜0%の得点を算出する方式です。

なお、大項目ごとの得点が配点の5割を下回る場合、または全項目の合計が配点の6割を下回る場合は失格となります。高い水準の提案が求められる審査といえます。

提案審査の評価項目と配点

提案審査は5つの大項目、計1,000点満点で評価されます。

審査項目(大)配点主な評価ポイント
1. 国際競争力の高い魅力ある滞在型観光への寄与450点IR全体のコンセプト、建築デザイン、MICE施設・宿泊・エンタメ施設の内容と規模、ユニバーサルデザイン等
2. 経済的社会的効果100点観光客数・MICE開催件数の増加見込み、地域経済への波及効果(雇用創出・消費増加等)の精緻な推計
3. 事業を安定的・継続的かつ安全に運営できる能力及び体制250点事業遂行能力、財務の安定性、防災・感染症対策、地域貢献への取組
4. カジノ収益の活用50点収益を活用した施設・コンテンツの継続的な向上、県の施策への協力
5. カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除等150点最新技術を活用した監視・警備、依存症防止対策(国内外のベストプラクティスを踏まえた対策)

最も配点の高い「国際競争力への寄与」(450点)では、IRのコンセプトが「他国の成功事例の模倣ではなく独自性を有するものであるか」が明示的に問われます。単純なベンチマーク型の提案ではなく、中部国際空港島という立地の特性を活かした独自ビジョンを持つ事業者が有利となりそうです。

カジノ収益の使途と依存症対策

愛知県の方針では、カジノ収益(認定都道府県等入場料納入金・納付金)を県民福祉の向上に充てることが明記されています。具体的には、新たな愛知県がんセンターやあいち小児保健医療総合センターなど県立病院の機能強化、感染症対策、総合的な依存症対策、障害児者医療の充実などへの活用が想定されています。

依存症対策については、「問題が生じた後」の対応だけでなく「のめり込まない」ための予防教育・普及啓発・相談支援体制の強化を実効性あるものにすることが求められています。意見募集の段階でもAIや行動データ分析を活用した発症抑制への言及があり、最新技術を取り入れた対策が審査でも重視されます。

北海道に続き具体的に動き出した愛知県

今回の公募は、愛知県のIR誘致が「調査・検討フェーズ」から「実際の事業者選定フェーズ」へと移行した、大きな節目となる動きです。国際空港直結・約50ヘクタールという国内でも希少な立地に、大型プロジェクトが動き出そうとしています。

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ちょうど今北海道の苫小牧市ではIR誘致活動に向けた構想調査業務の受託者公募期間中です。国の申請スケジュールが固まったことで、大阪に続く第二、第三のIRは現実味を帯びてきました。今後の事業者選定の動向から目が離せません。

詳しくは愛知県の公式ホームページでご確認ください。

参考元:
愛知県公式HP:統合型リゾート(IR)の事業実現の可能性に係る意見募集の結果及び中部国際空港島特定複合観光施設設置運営事業に係る提案募集について
中部国際空港島特定複合観光施設設置運営事業募集要項(2026年3月)
中部国際空港島特定複合観光施設区域整備実施方針概要版(2026年3月)
中部国際空港島における統合型リゾート(IR)の事業実現の可能性に係る意見募集結果(全体概要)について
中部国際空港島特定複合観光施設設置運営事業設置運営事業候補者選定基準(2026年3月)

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