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国土交通省観光庁が策定した観光立国推進基本計画(第5次)が先月27日閣議決定し、長期的な観光戦略の一環として統合型リゾート(IR)整備への取り組みを進めていく方針があらためて表明されました。
高市早苗首相は就任当初から国土交通大臣にIR開発の推進を指示しており、国もすでに次の申請期間を2027年5月6日〜11月5日に確定しています。
というわけで今回は、大阪に続く残り2つの認定枠をめぐる各自治体の現時点でのでの進捗具合を独自に整理してみました。
(以下のレベル分けは、あくまでもココサンク編集部独断の判定です)
2026年2月、大村秀章知事が正式にIR誘致の再検討を表明した愛知県は、現時点で最も積極的な自治体のひとつです。想定候補地は常滑市の中部国際空港(セントレア)島の県有地、約50ヘクタール。国際空港に直結しているという点は、大阪を含む他の候補地にはない圧倒的な強みです。
構想のキーワードは「富裕層の取り込み」「MICE機能の拡張」「ブレジャー(ビジネス+レジャー)の推進」の3つ。すでに稼働中の愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)との相乗効果も期待されており、民間事業者への提案要請も開始されています。リニア開業を見据えた「名古屋飛ばし」への危機感が、知事の強い推進力の背景にあります。
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申請第二ラウンドに向けて最も早く動きだした北海道では、鈴木直道知事が2026年度当初予算にIR関連の調査費を計上し、本格参戦の意志を明確に示しています。有力候補地は苫小牧市。金澤俊市長も「国の動きが明確になってきた。苫小牧市は北海道とともに進めていく」と道・市の連携を強調しています。
北海道が目指すのは、大阪や愛知とは一線を画す「大自然と共存するリゾート型IR」です。新千歳空港からのアクセスの良さと広大な敷地を活かし、世界中の観光客を惹きつける通年型リゾートを構想しています。一方で、苫小牧周辺は渡り鳥の飛来地や希少な生態系があるため、環境影響評価(アセスメント)が事業スケジュールを左右する懸念もあります。また、函館市なども誘致に関心を示しており、道内での候補地一本化プロセスも今後の焦点です。
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和歌山県は誘致第1回公募時から積極的に動いていた自治体のひとつでしたが、当時は結局計画が県議会で否決され、事実上の撤退となりました。しかし、その後就任した宮﨑泉知事は2025年6月の県議会で「ゼロベースから検討・判断したい」と表明し、再び可能性を探る姿勢を見せています。
候補地として具体的な和歌山マリーナシティがあり、関西圏での大阪IRとの差別化(スポーツ・ウェルネス特化型など)を打ち出せるかが鍵になります。ただし、前回の失敗から民間事業者の警戒感も強く、2027年申請へのハードルは依然として高い状況です。
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東京都は公式に「検討中」のスタンスを崩しておらず、小池百合子知事はお台場など臨海副都心部でのIRの可能性について明言を避けています。港湾局を通じた市場調査・情報収集は続いているもよう。
東京の何よりの強みは、圧倒的な好立地。その集客力とインフラの充実度から、ひとたび東京が参戦すれば認定される可能性は極めて高いと言えるでしょう。一部の専門家は、東京が他自治体や事業者の動向を見極めた上で申請期限ギリギリに参入する「後発参入」戦略を取っている可能性を指摘しています。都議会内の慎重論や依存症対策への世論も根強く、最終的には政治的な判断次第です。
IR誘致に最もいわく付きとなるのが長崎県。第1回公募で多くの自治体が申請前に脱落していった中、最後まで諦めず申請まで持ち込んだものの、残念ながら国から「不認定」を返されてしまった長崎県は、現在も複雑な局面に置かれています。大石賢吾知事は「資金調達の確実性」を主因とした不認定に強く異議を唱え、2024年に行政不服審査法に基づく審査請求を提出。「当時の国際情勢を考慮すれば、必要な確約は得られていた」と反論しています。
候補地だったハウステンボス隣接区域はすでに土地の確保や地元合意がある程度進んでいる強みがありますが、この法的争いが決着しない限り、2027年に同じ枠組みで再申請することは難しい状況です。現時点では「再申請については慎重に判断する」という段階に留まっています。
かつては有力候補のひとつとして頻繁に名前が挙がっていた神奈川の横浜市は、山中竹春市長の就任(2021年)以降、IR誘致を正式に撤回。候補地だった山下ふ頭は、IRとは切り離した形での再開発が進んでいます。県内の他都市でも公式な誘致表明は現時点では確認されておらず、2027年申請に向けた動きは見られません。
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沖縄県はかつてIR誘致の有力候補として注目を集めた時期もありましたが、玉城デニー知事がIR誘致に否定的な立場を明確にしており、現在は誘致熱がほぼ冷め切っています。世界有数のリゾート地としてのポテンシャルは今も高く評価されていますが、知事のスタンスが変わらない限り、2027年申請への参加は現実的ではないでしょう。
残り2枠のIR認定をめぐる第2回公募は、申請期間まで1年強というタイミングで本格的に動き出しました。現時点で最有力候補は「空港直結」の愛知県と「大自然との融合」を掲げる北海道の2自治体。東京都と和歌山県がそれに続く形で、動向が注目されています。
一方で、建設費の高騰や人件費不足など経済環境の悪化が、どの自治体にとっても大きな逆風となっています。「認定されたとしても開業は2035年以降」という長期戦を見据えながら、各自治体は民間パートナーとの条件交渉や住民合意の形成を急ピッチで進めています。
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