03-4500-2225
営業時間:10:00~19:00(平日)
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前回はカナダのカジノで働き始めるまでをご紹介しましたが、今回は実際に働くにあたっての気になるところをご紹介したいと思います。生活サイクルや待遇についても触れていきますのでカジノディーラーを目指す方は是非ご一読下さい!
トレーニングや実力テストの結果、就職となった場合でもまずは数か月はProbationary(試用期間)となります。
実際にゲストを相手にディーリング業務を行う中で、フロアやピットボスといった上司の指導を受け、採点されるわけです。ゲーム進行はもちろん、私が働いていたカジノでは接客に力を入れており「Circle of Service」と呼ばれる接客マニュアルを基本とし、笑顔での接客やマニュアルを遵守出来ているかなども採点基準となっていました。
余程の問題がない限り、採点による不採用はないように思いますが、評価を基に定期的にシフトボス(勤務する時間帯の上司)と面接を行います。
これにより本採用後の配属の参考になります。
前回記事で少し触れましたが、24時間営業のカジノでは特別な理由がない限りSeniorityが低いと深夜帯の勤務になる可能性が高い傾向にあります。私の場合、働き始めは曜日固定の週休2日で10:00pm~6:00amというサイクルでした。
例①
6:00am 退勤
7:00am 帰宅
7:30am 食事(夕食※)
9:00am 就寝
4:00pm 起床
5:00pm 食事(朝食※)
6:00pm 食料/生活用品 買い物
8:30pm 食事(昼食※)
9:30pm 出勤
例②
6:00am 退勤
7:00am 副業バイト出勤
10:00am 副業バイト退勤
11:00am 食事(夕食※)
12:00pm 帰宅
1:30pm 就寝
8:00pm 起床
8:30pm 食事(朝食※)
9:30pm 出勤
0:30am 食事(昼食※)
※体感的感覚
深夜帯の勤務に慣れている方もいますが、慣れていない方は太陽を見る機会がグッと減りますので覚悟しておきましょう。また、これを踏まえて住居や生活環境を考えておくと良いでしょう。
実際に働いていてとても画期的と感じた「E.O」というシステムがありまして…
E.OとはEarly Offの略称。
早退希望者が名前を記入する用紙があり休憩中などに記入しておくと、もしカジノ側の都合で現場の人員が足りていると判断した場合に、早退希望者の記入順に早退を促すというシステム。
逆に人員が足りない場合は「O.T」
O.TとはOver Timeの略称。稼働時間分なので残業代もちゃんと出ます。
出勤したけどイマイチ調子が悪い…可能ならば早く帰りたい、そんな時ありますよね?
そんな時はE.O用紙に記入しておけばお互いWINWINで早退可能!
もちろん給与は稼働時間分のみなので程々に。
ちなみにカナダでは曜日によりますが5:00am~2:30amまで電車が運行しており、それ以外の時間で早退となった場合でもナイトバスが運行していますので移動には困らないかと思います。
さて、実際の仕事内容ですがディーラーとしての雇用であれば主に各ゲームテーブルにてそのゲームの進行役となることが業務となります。各ゲームは1ゲームあたり数%の控除率を収益として稼働していますので迅速かつ丁寧な対応が求められます。つまりゲーム数を多くこなすことがカジノにとって良いディーラーとなるわけです。
これは単にゲームスピードが速ければいいという話ではありません。技術が卓越し素早いゲーム進行ができても接客スキルに乏しければゲストのテーブル離れも早くなる可能性があります。カジノで遊ぶ側としてはそのゲームを遊びたいからテーブルに着くことがほとんどですが、ゲームを継続するか否かはテーブルの雰囲気で判断する場合が多いと思います。ディーラーはその雰囲気の要素の一つというわけです。
混雑具合や客層を判断しながらゲームスピードや接客の具合を調整できるとより良いでしょう。
また、各カジノによって細かな点は異なりますが、進行の手順やチップの扱い方が決められています。これはセキュリティ対策の一環として決められているので、ディーラーはそれらを把握して遵守する必要があります。
不正の可能性にも目を光らせ、何か問題があれば自己解決せず必ず付近のボスに報告し判断を仰ぎましょう。
ほとんどのカジノで休憩は1時間に1回15分程度ありますのでその間に軽食やお手洗いを済ませます。
中には15分の間に仮眠をとる人もいます。
基本的にはディーラー業務が主な業務となりますが、場合によって別の業務を割り当てられることもあります。
・チップカウンター
ゲームで勝った場合やサービスに対してゲストがチップ(心付け)をくれる場合があります。それらは各テーブルの所定のボックスに入れるように決められています。そのチップを専用のカートとボックスで各テーブルを周り回収し、厳重なセキュリティ対策を施したカウントルームに運びます。
カウント自体は複数人の確認の下、機械によって行われダブル、トリプルチェックとなります。
・チップランナー
ポーカーのゲームエリアにてプレイヤーのバイインの提供や座席の案内、ディーラーへのチップ補充など主にチップサービスを担当します。
・トレーニング
新しいゲームのディーリングを覚える為、トレーニングが割り振られることがあります。
その場合は通常トレーニングルームにて行われ、出来るゲームが増えることによりディーラーのランクが上がることもあります。
・ソート
デッドテーブル(ゲストのいないテーブル)が多くなってくると状況に応じてテーブルをクローズします。その際、使用していたカードに問題がないかの確認も含めカードのソートを行います。その時に空いているディーラーと共同で行う場合もあります。ソートしたカードは箱に収め、鍵付きの引き出しなどにしまわれます。
2025年現在、BC州バンクーバーのカジノディーラーの平均時給は21.22CAD(以下、ドル)/年間約45,772ドルです。平均値ですので当然スタートはこれより低くなります。時給17ドル前後と考えておくと良いでしょう。
ちなみにカナダでは給与の支払い周期が週払いのところも多いです。
カジノディーラーは基本給の他にチップの収入も期待できます。
チップの分配もカジノによるところですが、ディーラー全体で再配分するところが多いかと思います。
これはディーラーのランクやVIPエリアの担当などにより変動し、その時々のゲストからの総チップ量にも影響するため一概には言えませんが参考までに私は300ドル~350ドル/週ほどの収入となっていました。
これもカジノにより様々な福利厚生(Benefits)が用意されています。
・従業員とその家族に雇用主が100%負担する健康/歯科保険
・雇用主が拠出する退職金貯蓄プログラム
・表彰プログラムによる賞品や特典
etc
中でも個人的にユニークと感じたのは、サングラスの購入に福利厚生が適用されることです。
ディーラーは目が大切!ということで紫外線から目を守るサングラスの購入に200ドルまでの支援があり、せっかくなので少しお高めのサングラスを購入しました。
いかがでしたでしょうか?
カジノディーラーで働くにあたってはエンターテインメント施設ならではの楽しさが数多く感じられます。
今回ご紹介した内容の細かいところは国やカジノによって様々な違いがありますが、おおよそは遠からずとご理解いただければと思います。
ちなみにカジノで働くと自分の働いているカジノで遊ぶことはできなくなります。カジノで遊ぶ場合は別のカジノに行く必要があり、特に夜勤帯だと勤務後に仕事仲間や友人と遊びに行こう!となってもマクドナルドやコンビニ以外空いていない店が多い為、夜勤帯のディーラーにとってもカジノは有力な遊び場候補となるかもしれませんね。
その際にはハイローラーのテーブルを担当した後は金銭感覚が平常ではない場合があるのでご注意を!
それではこちらで以上となります。
今後もカジノにまつわる情報やリアルな体験を発信していきます。