03-4500-2225
営業時間:10:00~19:00(平日)
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カジノディーラーになりたい!という方なら海外での就職を検討したことがあるのではないでしょうか?
日本ではIR法案が成立したとはいえ2030年(予定)まではまだカジノがありません。
アミューズメントカジノで働くという選択肢もありますが、金銭を取り扱うという面では“アミューズメント慣れ”ということもありますので実際のカジノで働くことは大きな経験となることは間違いないでしょう。
働くとなると観光で海外に行くよりもハードルが上がる為、不安になる方もいると思います。
今回はカナダ(バンクーバー)でカジノディーラーになるまでを体験談を交えながらお伝えします。
海外就職を検討中の方は是非ご一読ください。
カジノがあればどこでもいい!という方もいるかもしれませんが、働く国や街は生活の上で大事な要素です。
国が変われば法律が変わり、常識が変わり、街には街の特色と環境があります。
インターンなどで働くカジノが決まっている場合選ぶ余地はありませんが、自分で探す場合はこんなはずじゃなかったということが無いよう求人を確認したりその国や土地のことを知っておきましょう。
海外で働くにあたってはビザをどうするかという問題もあります。
永住権を持っている方や配偶者の母国で就労する方は問題ないですが、特別なスキルがある場合を除いてカジノで採用時に就労ビザを外国人に提供することはあまり期待できないかもしれません。
こればかりは国によるところですが、まずはワーキングホリデービザや就労可能な学生ビザを検討することをお勧めします。
バンクーバーはブリティッシュコロンビア州に属し、活気溢れる西海岸の港湾都市です。高層ビルや繁華街のあるダウンタウンを中心とする一方、周りは山と海に囲まれ大自然も堪能することができる世界で最も住みやすい都市といわれます。さらに治安も良く、公共交通機関の充実、多人種など初めての海外でも暮らしやすい街といえるでしょう。
緯度が高い国ですが気候は同国のトロントに滞在していた時と比較しても温暖で過ごしやすい印象です。
ただ、10月~3月頃まではとにかく雨が降ります。
その為“レインクーバー”とも呼ばれ、雨が続くと気分が落ち込む…という方にとっては注意が必要でしょう。
持っていくならwaterproofの洋服や製品をお勧めします。
住む環境によって海外生活は大きく変わります。
目的や自分のライフスタイルに合った居住空間を選びましょう!
初の海外生活という方なら、ホームステイや語学学校が提供するレジデンス(寮)が一般的でしょうか。
慣れない土地に住み始めるにあたって現地で生活する家族の家に受け入れてもらうホームステイは、その国の文化や土地柄を知る良い機会です。
レジデンスも場所によっては英語を学びに来ている外国人達とシェアハウスのようなスタイルで交流を持つことができる為、語学を伸ばしたい方にお勧めです。
どちらも期限が設けられていることが多く長く住むことは出来ないため、その間に街のどのエリアに住みたいかなどシェアハウスやアパートを選定すると良いでしょう。もちろんホテルなどに一定期間滞在して探すのも良い選択肢です。
初めからシェアハウスやアパートを決めてくる方もいますが、アパートは契約内容であったり部屋の現状・設備、シェアハウスは同居人の雰囲気やハウスルールなど現地でしっかりインスぺ(内見)をしない限りはギャンブル要素が多い為あまりお勧めしません。
また、契約が必要となる住まいは働くカジノの目処が立ってからの方が良いでしょう。
私は入国後、滞在費を節約するためGASTOWN付近にあるバックパッカーズが1泊$10で激安だ!という情報を入手し、1ヵ月ほど滞在しました。
激安にはそれなりの理由があり治安が良いとは言い難い場所でしたが、元々バックパッカーズやユースホステルに宿泊し旅もしていたのであまり気にならず、その後も交流を持つ多国籍の友達ができる良い機会となりました。
バックパッカーズに滞在しながら部屋を探し、English Bay付近に部屋を借りることができたので、移り住むこととなりました。
各国には部屋探しから求人、個人売買や暮らしに役立つ情報を掲載したクラシファイドがあります。
バンクーバーで重宝したクラシファイドは以下の二つです。
・JP Canada(日本語)
・Craigslist(英語)
クラシファイドは他にもいくつかありますので使いやすいと思うものから情報を得ると良いでしょう。
当然ながら英語のサイトの方が情報量がより多く掲載されています。
※新型コロナ以降の近年、バンクーバーの家賃が急騰しています。そもそもの物件数も少なくなっている傾向にあり、現地で何とかなると思いきや家が見つからない!といった事例もあるようです。中心地のダウンタウンではリビングシェアやデン(2畳ほどの物置)、ソラリウム(植物用のガラス張りの部屋。日差しが強い為おすすめしない。)を部屋として貸し出すなど劣悪なルームシェア環境も存在します。
物件の良し悪しはタイミング次第ですが焦らずサレーやコキットラムといった郊外も視野に探すと良いでしょう。
また実際に私自身も遭遇しましたが、とても好条件に見える物件を掲載し、連絡を取ると現在大家が不在で鍵を市内に預けてあるからデポジット(預け金)で賃料1か月分ほどを先払いすれば鍵の所在とパスワードを送るといった内容の詐欺が横行しています。怪しいと思い支払いには応じませんでしたが、内容は上記以外にも近年の物件数が少ない現状を利用したりと類似した違うパターンもあるようです。
内見もせずに先払いはありえないのでご注意下さい。
3ヶ月以上の滞在を予定している場合、在留届の提出が義務付けられています。
万が一、滞在中に事故や災害に遭遇した場合にも日本大使館・総領事館の対応がスムーズになります。
在留届は在バンクーバー日本国総領事館の窓口にて提出も可能ですが、ORRnetでの提出により今後一部の領事サービスをオンラインにて申請が可能となります。
長期滞在前提の場合はオンラインでの提出がお勧めです。
・在バンクーバー日本国領事館
・在留届ORRnet
カナダで働き、生活するためにはこれがないと何もできません。
「Social Insurance Number」略してSINはカナダの社会保険番号のことです。
日本でもマイナンバーが普及していますが現状の活用にはまだ余地があり、SINはアメリカのSSN(Social Security Number)と同様に、納税や年金制度をはじめ銀行口座の開設、アルバイトを含む就職、運転免許証の取得、アパートの契約など生活における様々な場面で必要となります。
SIN取得の申請にはオンラインと窓口、郵送があります。
オンラインの場合はカナダ政府公式HPより申請可能です。
窓口でもSinclair Centerにて即時発行ですので取得しやすい方で申請しましょう。
給料の振込先を用意するため、働く前には銀行口座を開設しておきましょう。
特にカナダではキャッシュレス化が進んでいますので、開設時に受け取るデビットカード、クレジットカードは今後の生活にも大きく役立つはずです。
口座を開設する銀行はご自身の用途や銀行の特徴を考慮して選びましょう。
主な考慮すべきポイント
・口座維持費の料金と条件
・日本語対応の有無
(英語が不安な場合)
・営業時間
・ATMの数と手数料
・送金手数料
在バンクーバー日本人に人気のおすすめ銀行
・TD Bank (TD Canada Trust)
・CIBC (Canadian Imperial Bank of Commerce)
・RBC (Royal Bank of Canada)
以上となりますが、他にも公共交通機関の利用に便利な「Compass Card」(SuicaのようなICカード)の購入もしておくと良いでしょう。移動といえばバンクーバー市内の路上でよく見かける超絶便利なカーシェア「evo」の登録もお勧めです。登録には免許の切り替えが必要となるので必要な方は手続きしましょう。
さて、いよいよカジノで働く準備です!
まずは面接のアポイントメントを取る必要があります。インターン制度であれば現地のエージェントがサポートしてくれるので心配いりませんが、個人の場合は働きたいカジノの問合せ先をHPから探すor求人サイトから応募します。ちなみに犯罪歴があると書類選考で落ちてしまいます。
カジノによってはその後、対面での面接となることもあれば、オンラインでのリモート面接を行う場合もあります。
私の場合は後者で、自己紹介や経歴、志望理由など一般的な面接内容のあと世間話をして後日無事に合格となりました。
合格したものの、ディーラーとしてフロアデビューするまでにはいくつかしなければならないことがあります。
そのうちの一つが「Serving It Right」の取得です。
日本にはあまり馴染みのないことですがバンクーバーの位置するブリティッシュコロンビア州では、酒類を提供する仕事に従事する人はもれなくこの資格を取得する必要があります。
え?ディーラーはお酒を提供しないのに取らなきゃいけないの?と思う方もいると思います。
これは実際にテストの勉強をするとわかるのですが、“Responsible Service”と銘打たれており、体格や人によってお酒の許容量が違うことの具体例やお酒によって悲惨な目にあう例を学びながら提供する側の責任感を養うBC州の取り組みとなっています。
ディーラーはお酒を提供しませんが、ゲストはカジノのゲームテーブルでお酒を飲んでいますので、ディーラーにもその責任が求められるということです。
試験の費用は$35となっており、オンラインで受講の申し込みを行い講習からテストまですべてオンラインです。
PCがない!またはネット環境の確保が難しい!という方は図書館でPCの利用が可能ですので参考までに。
取得後はその旨をカジノ側に連絡しましょう。
これはディーラーのスキルの有無により大きく変わってきます。
全くの初めてで合格した場合、トレーニングプログラムの参加が必須となります。3週間から2ヶ月程度カジノのトレーニングルームに通いブラックジャック、バカラなどのディーリングを習得します。英語で計算もしなければならない為、英語に不安のある方は日本語でディーリングを覚えてくることをお勧めします。
既にディーリングを習得されている方はトレーナーより各ゲームの簡単なテストを行います。
基本的な流れができていれば問題ありません。ですがディーリングはカジノによってハウスルールが存在し、習得しているディーリングとは若干異なる場合があります。
私の場合、ブラックジャックは“ノーホール”(ディーラーのホールカードがない)、バカラのコミッションはその場で精算して配当する、チップの回収手順など自身の習得しているディーリングとは違いがありましたが、そのカジノのルールと手順を教えてもらい、習得後トレーナーよりOKをいただきました。
アミューズメントカジノと実際のカジノの最も異なる点はやはりチップに“お金”の価値があるかないかでしょう。
公正なサービスを提供するためには、不正を働こうとするゲストがいる可能性も常に考えておかなければなりません。
カジノでは無数の監視カメラをはじめ不正に対して様々な対策をしていますが、ゲームテーブルで不正があった際には最も早く気付くことができるのはそのテーブルを担当しているディーラーです。
その為、事前に講習を行い、どのような不正があるのか知っておくことで早急な対応もしくは未然に防ぐことができます。
テストの後日カジノより連絡があり、HDR(Human resources department:人事部)へ行くと同時期に採用が決まった数名と共にWelcome Videoにて歓迎を受け、そのまま全員でセキュリティ講習という流れでした。
偽札の見本を実際に手に取り見分け方を教わったり、不正の行われている映像を担当者に解説してもらったりします。
また、火災などの災害や強盗犯が押し入ったらなどの万が一に備えた対処法や避難経路もここで確認しました。
自然災害は仕方ないですが強盗はご勘弁いただきたいものです…。
ここまできたらフロアデビューは目前!
施設の中を案内してもらい休憩室やロッカールーム、もちろんゲームフロアやVIPエリアなど一通り働くうえで知っておくべき場所を見せてもらいます。これはカジノにもよると思いますが、特にその日のゲームテーブルシフトが張り出される掲示板は出勤初日に慌てない為に確認しておきましょう。
またカジノのバックヤードは各扉の開閉にカードキーが必要となりますので支給されるカードキーは紛失に注意。カジノ内には従業員割引のあるレストランもあったりするので確認しておくと良いでしょう。
制服も支給されます。カジノの制服は従業員の不正対策の為、ポケットがついていないと言われ、支給された制服もポケットのないものでした。ですが他のカジノではついているところもしばしば見かけるので一概には言えないようです。
こちらのカジノでは施設内にクリーニングも完備で毎日勤務後はクリーニングに出し、出勤時受け取るシステムとなっていました。
いよいよカジノフロアでディーラーとして勤務する日です!
24時間営業のカジノではニューディーラーは比較的深夜帯のグレーブヤードシフトに入ることが多いと言われています。これは“seniority”(先任権)によるもので古参の方から順にシフトを選ぶ権利が与えられている為です。
もちろんシフトに空きがある場合や人員配分の都合にて日中のデイシフトや最も盛り上がる時間帯のスウィングシフトとなる可能性もありますが、勤務は夜勤となることを想定しておいた方が無難かと思います。
シフト例
私はProbation期間こそ配分の都合にてスウィングシフトでしたが、Probation期間の終了とともにグレーブヤードシフトへ移行しました。
出勤したらまずは自分がどのテーブルでディーラーをするのか確認します。
そのテーブルのMinimum/Maximum BETはいくらなのかなど必要な情報は事前に確認しておくと安心です。
ディーラーは金銭を取り扱う為、集中力の持続が求められ、1時間に1度15分程度の休憩があります。休憩回しはカジノにより様々ありますが一例としてブレイカーと呼ばれるポジションのディーラーが4テーブルを15分づつ担当し休憩を回していきます。周りのテーブルに入るディーラーやブレイカーとなるディーラーの顔と名前がもしわかるなら挨拶をしておくと良いでしょう。
自分が担当するテーブルのあるピット(島、エリア)を担当するピットボスにも挨拶と初日であることを伝えれば何かと気にかけてくれるはずです。
しかし、ゲストから見れば初めてでもベテランでも同じカジノディーラーです。
ディーリングに自信をもって華々しいデビューを飾りましょう!
海外カジノで働くためのステップをみていかがでしたでしょうか。
不安な気持ちがあるという方も心の準備があれば飛び込む勇気が湧いてきませんか?
海外である以上、働くにあたってはどうしても外国語の習得はある程度必要になってきます。
ですが習得の最も近道はその環境に飛び込むこととも言います。
興味のある方は是非挑戦してみてください!